ある人生の谷底 まとめ

中小企業診断士の先生に乗せられ?、再起を誓った関与先さん。このあと人が変わったようにめまぐるしく活動を開始しました。

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実はこのあとにmonotoneさんがやったことはほとんどありません。ほぼ全て関与先さんが奥さん、従業員とともにやったことです。やったと言えることは、普段の帳簿チェックの他はあれやこれを作りましょうという提案、作っていただいた資料のチェックくらいなものです。

関与先さんが3月3日以降の一週間でやったことをまとめてみます。まるでおクスリでも飲んだかのような豹変ブリです。

◯ 従業員を全員集めて、ここまでの展開を率直に話す。その上で希望退職者を募る(人のリストラ)
◯ 過去三年分の帳簿チェック(どんなタイミングでどんな内容の支出や収入が発生したのか)
◯ 過去分の洗い直しをもとにした、この先三年間の月次ベースでの損益予算の作成
◯ この先三年間の、一週間単位の資金繰り表の作成
◯ 仕入業者の選定、価格交渉
◯ 個人の家計簿を年初から記帳(奥さんの仕事)
◯ 全商品のデザインや売れ筋、粗利などの再点検
◯ 商品の棚卸、陳腐化具合の総点検
◯ 次の繁忙期に注文の取りこぼしや返品が生じないためにやるべきことの洗い出し
◯ 銀行とアポを取って状況説明

他にもたくさんあったことと思いますが、少なくとも関与先さんはこれを一週間でやりました。正直脱帽です。

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この結果どうなったか。

まず、関与先さん自身の表情が格段に明るくなりました。今までは

「資金繰りがよくない→お金を借りよう」

でした。そこには業務内容の改善とか会社をひっくり返すようなリストラという発想はなく、肝心なところにはフタをしていた訳です。それが「徹底的な」洗い出しにより問題点が明確になってきました。同じ「悩む」にしても何を考えたらいいのかが分かるのと分からないのとでは全く違うということですね。

次に従業員含めたみんなに気合いが入ったこと。もともと8人いた社員さんが話し合いにより5人になりました。人を切ることの悲しさはあったようですが、残った人たちは「こういう人たちがウチにも欲しい」と思わせてくれる人ばかり。そういう人が5人も残ったのですから、関与先さんにとっても相当な自信に繋がったようです。
残った人たちに言わせると、働きもそれほどではなかった人が辞めていった、という認識のようです。「8人が5人になったら余裕ができた」と意外なことも言ってました。それ以前がムダが多かっただけかもしれません。

あと、その年の年末の売上は前年の6割増し!になりました。売る商品は基本的に同じ。でも、取りこぼしがないように、半年も前から準備をしていたため、今まで見えなかった機会損失を捕まえることができたということのようです。
客単価は低いもののリピート率は高いため、いい営業ができれば翌年に繋がります。しかるべき時期に「今年もどうですか?メール」を出すことでそのうちの何割かはまた注文してくれます。そのサイクルを確実に掴むために毎年考えて行きましょう、ということになっています。

みんなで知恵を絞って、以前は2つだった売上の柱(ルート)が今は4つに増えて、閑散期の下支えをある程度までは出来るようになってきました。このあたりの成否が関与先さんの重大な課題と言えそうです。

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肝心の「リスケ=返済の繰り延べ」は「JFKさんがokならウチもokです」と全ての銀行が同じことを言い出したそうです。意外にもJFK銀行はアッサリとok。金利は払うものの、毎月の支払額は200万円から15万円!にまで減りました。約180万円も営業資金に回せるお金が増えた、ということです(もちろんいずれ返さなくてはならないのですが)。浮いた資金の一部は今まで未払いになっていた役員報酬に充当し個人負債の返済に、残りは極力内部に留保するようにしています。
個人負債については金利も高いため、会社のキャッシュフローに付加をかけない範囲で優先的に返済に充てることにしました。銀行さんには了承をいただきましたが、正直ここまで認めてもらえるとは思ってませんでした。今までの延滞ゼロの「実績」が効いてるのでしょうかね?

あれから二年。今もまだまだ資金繰り的に危なっかしいところはありますが、この調子なら数年でどうにかなるんじゃないかなー?と思ったりもしてます。

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この話の終わりはないのだと思いますが、この一件で私はいろんなことを勉強させていただきました。中でも経営者の会社に対する「想い」というものを常に意識するように心がけるようになりました。
どの関与先さんでも、

「御社の『◯◯』という社名はどういう由来があるのですか?」

という質問には、みなさんまるで自分の子供の名前の意味を聞かれた時のような顔付きで嬉しそうに(半分恥ずかしそうに)話してくれます。その想いを共有し続けることが自分の仕事なのかも、と思ったりもしています。

今回のケースはある意味「ハッピーエンド」かもしれません。自分の対応を誤れば、関与先さん次第では取り返しの付かないことになっていたかもしれません。これは猛省すべきところであります。
また、人によっては「そんなの地獄と言えるか?」「この世の地獄ってのはな、、、」と思われるかもしれませんが、その人にとっては紛れもないどん底であり地獄(を垣間見た気分)だったのだと思います。

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以上、谷底へ突き落としたつもりが這い上ってきた人の話でした。予定調和的な作り話っぽいですが、ほぼ実話です。

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